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燃焼方式

ここでは、ストーブの機種選択にかなり重要な意味を持つ(と思われる)燃焼方式について、ご説明したいと思います。
現在主流になっているストーブには次の3つと、ネスターマーティン独自のWOODBOX燃焼の燃焼方式があります。(クリーンバーンと触媒方式を一緒にしたハイブリッド方式もあります)
簡単にご説明します。
1.クリーンバーン燃焼方式
ヨーロッパ製を中心に、主流になっている燃焼方式です。構造など以下の通りです。
  • 薪燃焼で発生する煙に含まれる微粒子、CO、タールなどの不純物を再度燃やす、いわゆる二次燃焼をより高める機能を「クリーンバーン(CB)」といいます。

  • それは、薪を燃やすためのロストルなど下部から入る@一次空気と、余熱エアタンクをくぐりガラス前面を通ってガラスを曇りにくくし、主燃焼に使われる二次空気に加え、煙突のドラフトを利用し、ストーブ背面より、燃焼室内の温度を下げないよう余熱され取り入れられた三次空気Aにより、不純物を三次燃焼させる新しい燃焼方式です。

  • 三次空気Aは、バッフェルプレート奥に配置されたエアータンクのノズルから、エアーシャワーの様に自動的に燃焼室に供給され、微粒子、CO、タールなどを三次燃焼Bさせます。この燃焼方式によって、より高度の完全燃焼が行なわれ、高い燃焼効率と共にクリーンな排気を達成しました。

  • また薪の経済的な消費と煙突内に付着するタールを減少し、メンテナンスを軽減します。

    この方式のメリットとしては構造がシンプルで、コストパフォーマンスが高いという事、また比較的薪の含水率を気にしないで使いこなせるという点があると思います。

 
 
 2.触媒方式
薪の燃焼とともに発生する未燃焼ガスを無駄なく再燃焼させるのが、キャタリティックコンバスター(触媒)の主な働き。耐久性に優れたオールステンレス製のハニコム構造(蜂の巣状)に、プラチナ、またはパラジウムでコーティングしています。

通常、再燃焼に必要な温度は550℃以上ですが、この触媒作用により
約230℃の低温域でも再燃焼が起こります。結果、薪の持つ熱エネルギーを95%以上引き出し、汚染物質を90%軽減。
さらに有効熱を50%以上生み出し、薪消費の25%以上の節約を可能にした画期的な燃焼方式です。排気ガス中の微粒子が少ないため煙をほとんど出さず、煙突の目詰まりも軽減されます。

一次燃焼室の奥に、もう一つの炉室=二次燃焼室を設計。バイパスダンパーを閉じた際、一次燃焼室で燃えた排気が二次燃焼空気と混合されて、キャタリティックコンバスターを通り、約230℃〜260℃の低温で効率よく再燃焼します。 

自然流入の二次的燃焼空気を使用しないため、より長時間の燃焼はこの方式が1番でしょう。しかし、もっとも薪の乾燥を求める燃焼方式でもありますし、部品の交換は必要です。
 
 

3.エヴァーバーン方式

薪の燃焼(一次燃焼)と、煙の燃焼(二次燃焼)を異なる2つの燃焼室で行う燃焼方式のひとつです。

二次燃焼室は、耐火セラミックの隔壁と耐火性、蓄熱性、耐久性に優れ、自然流体を駆使しています。その際、熾き火の上を未燃焼ガスが通り、二次燃焼室入口にある800゜Cにもなるリフラクトリーシューから出る空気と混ざります。
熱くなったこの未燃焼ガスが二次燃焼室の中をファウンテン状(噴水状)に流れ、再燃焼します。

リーンバーン燃焼方式と呼ぶこともありますが,その名の通り従来モデルより希薄状態で燃焼させるため、完全燃焼に近づき排気をよりきれいにするとともに、低燃費と長時間燃焼を可能にしています

 
 

4.WOODBOXR燃焼方式

燃焼空気を高温にして燃焼室に送り込むので、燃焼室の温度が他の燃焼方式に比べて、各段に高温に保持されます。
そのため、燃焼空気が少量でも完全燃焼が可能。
リーンバーン・エヴァーバーンとの違いは構造のシンプルさ。
消耗品の交換頻度が圧倒的に違います

また、本体の1次燃焼BOXはハイコルテン鋼で溶接により接合されており、不要な空気流入が一切ない高密閉になっていて、燃焼コントロールがダイヤルレバー1か所で可能。
非常に簡単な操作性です。

上記理由からコントロールを全開にしても必要以上の高温にはならないので、
スギ・カラマツやその他一般的に薪には不向きと考えられていた樹種も、乾燥さえしっかりしていれば立派な薪になりえる燃焼方式です。

また最小出力においても他の燃焼方式より圧倒的に低い数値で市街地で使用する場合もにおいなど出にくい燃焼方式です。

いずれの燃焼方式もより排気をクリーンにし、高燃焼効率を追及していますが、薪の乾燥状態によりその性能を発揮しきれないものもありますので、作り置きできる薪の量や薪の乾燥方法・積み方もよくお話合いの上、決定しましょう。

 
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